
株式会社は出資者全員が有限責任ですから、その会社に出資してもしものことがあっても、出資金を失うだけで債務を弁済する義務を負うことはありません。
逆に言えば、そうした義務がないからこそ、株式会社は多くの出資者を集めて大規模な仕事ができるともいえます。
出資者は株式会社に対してお金を出していますから、本来は、その株式会社の経営の全体に関与できることになります。
つまり株主総会を開いて会社の経営を取り決めることになるわけです。
しかし考えればすぐにわかるように、出資者の全員が経営に興味があるわけではありません。
何しろ、日本には世界中に出資者がいる企業もたくさんあるのです。
そんな人たちが全員集まって経営について会議を行なおうとしても、集まる場所もなければ、意見が統一されて、実際に上手に経営が行なわれる可能性も非常に小さいものになるでしょう。
そこで、株主総会では会社にとってとても重要なことだけを決めることにして、日常的なことは誰かに任せるというしくみが株式会社にはあるのです。
その誰かが取締役といわれる人たちです。
つまり取締役とは会社の業務の意思決定とそれを実行する人ということになります。
取締役がひとりもいない会社は法律上許されません。
部長や専務、あるいは社長がいなくても会社法上では問題ありません。
しかし一般には社長、専務、常務、部長、課長といった役職をおくのが普通でしょう。
因みに銀行の社長にあたる人は頭取と呼ばれることが多いでしょう。
こうした役職は職制上の名称といわれます。
株主総会と取締役、株式会社の経営上の意思決定はこのふたつが分担して行なう構造になっているのです。
次に株式会社の名前にもある株式と株主についてみていくことにしましょう。
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